塗料を塗る目的は、大きく分けて2つあります。1つは「塗装するものを守る」ということ。もう1つは「きれいにする」ということです。

塗料は「塗膜になる成分」と「塗膜にならない成分」からできています。塗膜になる主成分は樹脂で、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等があります。塗膜になる成分のもう1つは色を出す顔料です。また、塗膜にならない成分は溶剤で、塗料を液体にして塗れるようにし、塗膜が乾くと揮発や蒸発して無くなってしまいます。

塗料の溶剤は、塗料を液体にして塗れるようにするためのもの、また、うすめ液は塗装する時に塗料を薄めて塗りやすい粘度に調整するためのもので、溶剤とうすめ液は基本的には同じものです。水性塗料には水を、油性塗料にはペイントうすめ液を、ラッカー系塗料にはラッカーうすめ液を使います。塗料容器にはそれぞれ適したうすめ液が表示されているので、間違えないこと。なお、ペイントうすめ液は、揮発性の有機溶剤で、ラッカーうすめ液はペイントうすめ液よりも揮発性が強く、溶解力も強い混合有機溶剤です。また、シンナーという言葉をよく聞きますが、シンナーとうすめ液は同じもので、ペイントうすめ液のことを塗料用シンナー、ラッカーうすめ液のことをラッカーシンナーと呼ぶこともあります。